レベルエンター山本大のブログ

面白いプログラミング教育を若い人たちに

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設計者として一流になりたいなら足で稼げ

開発の仕事をするためにもっとも大事な力の一つは”判断力”であり、

判断のために一番頼りにするべき情報は、自分の手・足・目・耳で稼いだ情報だと思います。


それを実感する出来事が、このシルバーウィーク中にありました。


この休み中、僕は10月から東京に出てくる部下のためにマンション探しをしていました。

いくつもの物件情報の中から特に目を引いたのが、駅から徒歩3分という物件でした。

ほかの物件は、同じ価格帯だと大体徒歩8分から10分なので、大いに魅力に感じました。



その物件を見に行くことにして現地へ行ってみると、内装も間取りも問題ないレベルでした。

そこで徒歩3分ぐらいなら、ちょっと駅まで歩いてみようと考えました。


手元に地図を持って、いざ歩いてみると全然遠い!

3分どころか10分ほどもかかってようやく駅に着きました。


物件情報が間違っていると文句を言っても、

「基準にしたがって表記しています」とか「間違いないはずです」とかいうばかり。

その物件の担当不動産会社は、手元の資料を見て言っています。


僕は実測しているしGoogleでも何度も調べていたので、

この情報が本当か嘘かなんてどうでもいいけど、この物件を借りてはいけないと判断しました。



それはさておき、

このとき長々と歩いたおかげで、その周辺の情報がえられました。

たとえば、商店街があるなとか、駅前にスーパーがあるなとか。

仕切りなおしで、もう一度その周辺で部屋を探すときは、非常に判断が楽でした。


自分の足で見て回った情報があります。

地図に載ってないお店や、町の雰囲気がわかっているのです。

地図を読んでも、まったく見え方が違いました。



自分の足で情報を集めることが、すばやく的確な判断をするために必要なのだと実感しました。

それに刑事ドラマのベテラン刑事の泥臭いやり方みたいで、なんか好きです。



開発の現場でも、自分の手を使い足を使って得た情報を特に大事にしたいです。

たとえば、Oracleの資格の勉強をしたことがない人でも、

OracleのEnterprise Managerのコンソールを実業務でしっかり触っている人は、

どんな機能があってどういうことができるのか、ということがよくわかっています。

勉強だけでは身につかない情報をたくさん知っています。



僕がプログラマという肩書きを大事にするのも、

プログラマは自分の体験としてシステムを組み上げ、デバッグして問題を解決するという

生の作業をする職業だからです。

この自分の手や、目や、脳みそでこねくり回して得た情報が、開発のさまざまな局面で

すばやい判断をするために重要なことだと思います。


僕は、資格などの机上の勉強も体系的に知識を得るために大事だと思っているのですが、

それ以上に、自分の手・足・耳・目を使った経験を大事にしたいし、してほしいと思っています。


追記の言い訳

非常に更新頻度がさがってしまっているのは、

久々に、毎日日付が変わるぐらいまでプロジェクトの仕事をして目が回っています。

いろいろ書きたいことはありながら、なかなか更新ができませんが、

見捨てないでやってください。