レベルエンター山本大のブログ

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イチローWBC胸のうち明かすを写経

3月30日の報道ステーションの特集「イチローWBS胸のうち明かす」でのイチロー選手へのインタビューが熱すぎたので写経した。映像はそのうち見れなくなるだろうし。
WBCでの心境を赤裸々に語るイチロー

日本が勝って、最後いいところで結果が出て、

ということによる自信ではないんですよ。

そこに至るまでの自分の在り方、これに自信を持ったので。

これよりも怖いものは中々でてこないなと今思っています

仕事に通じる・・・というか人生訓として、全ての人に伝えたいと思う内容だった。


※イ)=「イチロー選手」 義)=インタビュアーの義田貴士さん 【】=ナレーションおよび映像


義)本当にWBCおめでとうございます。
イ)ありがとうございます。
義)まだ何日しかたっていないんですけど
イ)はい
義)心境はどのように感じてらっしゃいますか
イ)完結したなという感じですね。
義)完結
い)まぁ完結はどういう形になっても完結はするんですけど。
まぁでも、流れがずっと悪かったですからね。
まさかアレがくるとは思わなかったっていう感じで終わりましたね。


義)そのまさかのアレなんですけれど、
詳しく振り返っていただきたいんですが、
まずですね。9回に同点に追いつかれました。


イ)あそこはね、ちょっと覚悟をしたというか、
いや〜な流れ、ほんとにいやだったので
サヨナラの可能性を考えちゃいましたね。
ただ、”ビッシュ”ががんばっていたんで、
とにかくがんんばれって、もう。
がんばれがんばれ言うて、ぼそぼそぶつぶついいながら
ビッシュ”がんばれがんばれっていって・・・


あれさえクリアできれば、最後同点のまま。まぁなんとかなる。気持ち的にね。


義)でそのあとです。いきなり市川選手がヒットでて、
稲葉選手がバントで1アウトセカンドになりました。


イ)あのときはガン(岩村)がバッターでしたよね。
とにかくとにかく打ってくれ。
とにかく打って返せと。返してほしい
で、ハイ打ちました。
で、割とレフトのライン寄りだったので
これ楽勝で帰れるんだろうなと、
ダグアウトから見えなかったので
ラインで見えなかったので
これ帰るんだろうなと思ったら、
止めたんで


で、ワンナウト1、3塁。


義)はい


イ)だから、帰らなかったときに、僕くそっていったんですよ。くそって。
で監督がベンチでダグアウトでそわそわしているんですよね。
誰を使おうかというところですけれど
そこでムネを最終的に指名して、
ムネをつかおうということで、
おお、ムネかここで。と、


川崎宗則といえば、ずっとダグアウトでもグラウンドでても、
一人で声を張り上げて、盛り上げて
一番がんばってきた選手だったんですよね


あぁここでムネくるか。
もうムネ全部もっていけと


今回おまえ一番がんばったんだから
ムネもっていけという気持ちで、僕はムネを自分の中で送り出すような
思いでいましたね。


【しかしショートフライ】


イ)そこでスイッチをポンともう一回入れなおしたんですよね


で、来たかと。
ここで打ったら、えらいことだなと。
ここで打ったら、えらいことや。
打たなかったら、もっとえらいことやと。(笑)


で、そういう思いがよぎるときっていうのは、
結果はあんまりでないですよね。


まぁ言ったら雑念が色々入ってきてるわけですから、


でもそれがよぎってしまったので、もうどうしょうもない
これ消すこともできないんですよ。


義)一回よぎってそれを振り払うことはできない?


イ)できないですよ。
できないと僕はおもったので。
僕の脳みそが、ね。こういう流れになってるんで、
もうここに便乗していこうと
で、打席に入るときに、


「さぁ、この場面
 イチロー選手打席に入りました」みたいな感じで、入っていったんですよ。

  
義)ほんとなんですか。


い)「ここでイチロー選手打席に入りました」から始まったんですけど、
ちょっとした実況風の感じを頭の中で描きながら。


イ)1球目、はいボール。
2球目に、ガン(岩村)が、2塁に走ったんですよ。それがストライクのコール。
2アウト、2・3塁
これえらいこっちゃと。ね。

 
で、まぁ細かい実況は色々あるんですけれども

 
「はい、ファール」みたいな
「はいまたファール」(笑)

 
義)すごい余裕があるような。。。
イ)余裕じゃないんですよ。これが。
自分の気持ちに便乗していっただけなんですよ。
もう、こうなっちゃったら
ちょっとマイナスのことも考えたけども
ちょっと楽しくしないともうなんかやってらんないみたいな。

 
義)なるほど
つまりそれは裏返しとして・・・

 
イ)めちゃくちゃ怖いですよ!

 
もう、俺オフ日本に帰れないなみたいな。
なんかいろんなそういうネガティブなことを想像しましたよ。

 
【そして5球目】


イ)「はい、そこの低めファール」(笑)

 
もうワンバウンドになりそうな低いボールだったんですよ

 
あのファールをしたときに「いただきました」っていう感じにはなったんですよね。

義)え、いただきましたっていうのはどういう感じですか


イ)もう、必ずいい結果が出ると思ったんですよ。
勝負してくれればかなりの確率でヒットが出る。

 
義)それはなんでですか?


イ)なんででしょうね。あのボールをファールにできたということではないんですよ。
むしろ、あの球を、僕ヒットにできると思って打ちにいったんですよ。
あ、これヒットに出来る!でも結果的にはファールになった。っていうファールなんですけど


あのボールをヒットに出来ると思った感覚を持った自分がっていうことだと思うんですよ。

 
そこでもう。これ何がきてもいけるって感じたと思うんですよ。

 
義)でそのときには、まだ頭の中、心の中で実況はされているんですか?

イ)そこで終わりました。

義)そこでおわった

イ)そこで終わりました。


【決勝最後のヒットの映像】



義)それ以外に、イチロー選手にとって印象的なシーン、印象的な試合ってありました?
イ)えーっと。。。キューバ


イチロー第3打席、送りバント失敗。12打席連続ノーヒット】


イ)心が折れそうになった瞬間
ほぼ折れた瞬間だったんですけれども
監督と目が合ったんですよね


なんかそれがなんか、めちゃくちゃ痛かったんですよ僕に、
なんか変に刺さったんですよね。


義)何を思いました?


イ)監督は僕を使い続けてくれていること
これがメッセージだったと思うんですよね。
まぁさすがにあのゲームで、自分に代えて誰かを使ってくださいということは考えなかったです。


ただこのゲームがこのまま進んでいって、自分が結果が出なかった場合、
それを覚悟しなくてはいけないと思いましたね。


【このままなら外れるという覚悟、そしてもう一つの秘めたる覚悟】


義)はじまる前に覚悟っていう言葉をつかわれたんですよ。覚悟をもって臨む。


イ)この大会で勝てなかったら二度と参加できないという覚悟ですね。
しかも、途中からは僕が原因でしたから明らかに、
これでこの状態でもし勝つことができなかったら・・・
まぁ次の参加は、参加したいと言うことはできない。もうそういう発言ができない。


義)なかなか思うような結果がでなかったという状況。
何を自ら感じて、どのような行動を取ろうと?


イ)見てくれている人に対しては、
自分が何かを示すときというのは結果を出すことでしか示すことはできないんですよね。


ただ、中に居る人たち、チームメイトですよね、に対して何かを示すときというのは、
結果が出てないときにどうであるべきなのか。どういなくてはいけないのかということが大事になってくる


【結果が出ない日々、イチローはチームメイトの前で決して下を向くことは無かった。
いち早く球場にでて、バットを振り続けてきた
そして、キューバ戦、試合前の練習。その出来事は起きた。】
 

イ)あれ、今日野手のみんなちょっと違うな。


イチローが違和感を感じたのは、仲間達の足元。ストッキングを見せるユニフォームの着こなし】


イ)それは見てたんです。


義)それ理由はわかります?


い)いや、それ知らなかったんですよ。


【それはイチローのスタイル】


片岡:イチローさんちょっと調子が悪かったじゃないですか、
イチローさんを盛り上げるために。。。

  
亀井:正直声かけづらかったので
形でというか、ストッキング上げたりとか

  
内川:亀井が「やろうぜ」って言うから「じゃあやるか」って
だんだんこうみんなに、おまえもやれよ、おまえもやれよって言いながら
最終的に稲葉さんまでやってもらって


稲葉:流れを変えよう「じゃあ俺もやる」って言って。

 
【野手の最年少の3人、片岡・内川・亀井にはじまりチーム最年長の稲葉まで
イチローに無言のエールを送った。
そしてその日のキューバ戦、あのバント失敗の次の第4打席】
 
【13打席ぶりとなるヒットの後イチローを待っていたものは】


イ)ものっすごい笑顔でみんなが迎えてくれてたんですよ


みんなうれしそーに僕のことを「ナイスバッティング」っていってね。
やってくれるわけ、こうやって。
あれは嬉しかったですね。



イ)本当に心の底から笑ってくれてる、喜んでくれてる。
あれはねー本当に支えられましたね。


特に”ヤス”(片岡)の顔が忘れられないですよね。片岡の。


【あのストッキングにこめられた仲間達の思いをイチローが知ったのはWBCが終わった後のことだ】


イ)いや。それね。聞いたときに本当に感動して
後輩達がそんな優しさを見せて
僕を守ろうとしてくれていること
ちょっと驚いちゃったし、感動したし。


【仲間達はいいときもわるいときもイチローの背中を見つめてきた】


イ)最後にね(川崎宗則が)メールをくれたんですよ。
「今までよりももっと好きになった」みたいにね。
そんな感じだったの。
それがなぜかというと、打てないときの僕がすごく良かったって書いてあるんですよね。


最後のヒットは一生忘れませんと。


もう涙出そうになって俺。もう半泣きでしたね。
うん。もうほんとうにね。ムネには、ユンケル2年分ぐらい送りたいなと思いますよ。


【忘れえぬ最後のヒット。そういえばイチローはあのとき少し落ち着きが無かった】


イ)あれは、でも困りましたね。みんながおそらく喜んでくれてる。
ダグアウトを見たら、僕は多分感情的になるんで、見れなかったんですよね。

見なかっ・・・見れなかったといったほうが正しいのかな。

だからリプレイ見るし、ヘルメット触るし、なんかこう時間つぶししなきゃいけないんです。


【そのとき ダグアウトの風景。】


義)のりこえた感覚があるからこそ何か得るものがあったなど
その辺はどのように考えてます?


イ)日本が勝って、最後いいところで結果が出て、
ということによる自信ではないんですよ。
そこに至るまでの自分の在り方、これに自信を持ったので。
これよりも怖いものは中々でてこないなと今思っていますけど。