”理想”を追求して正攻法をとるべきか、
”臨機応変さ”を良しとして寝技的に勝負するか、
という話題は、形を変えて様々なところで目にする。
新規開発時の設計は理想論で組み立てていたはずが、
運用保守になると、そうは行かなくなる。
本当は、理想的な設計のはずが、実運用には耐え切れず
ゴテゴテした追加仕様が入る。
システムならそんな感じだが、
組織の制度でも同様で、制度設計(ルール決め)をしていると
”理想論”と”寝技論”で平行線をたどることもある。
理想を言っていたら進まないし、
はじめから寝技だとグダグダになる。
さて以下、孫子から引用する。
兵は奇正なり。
これはつまり、
「正攻法と臨機応変な攻め方の使い分け」が大事だということだ。
さらに、
およそ戦いは、正を以って合し、奇を以って勝つ
という。
正論で組み立て、運営は臨機応変さをもってなす。
この二つは、理想と現実を上手くやりくりするための基本原理だと思う。
はじめの段階では、正攻法で組み立てなくてはならない。
はじめから寝技ではガタガタになる。
運用が始まると、イレギュラーなケースが頻発する。
これは、臨機応変に対応するほうが良い。
フェイズに応じてスタンスを変えるべきであり、
運用段階ではスタンスを変えるべきということを、
設計段階から視野に入れておくべきだ。
意識しておかなければ難しい。