レベルエンター山本大のブログ

面白いプログラミング教育を若い人たちに

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上流エンジニアに移行するための2ヶ条

「指揮者に勧められて、客席から演奏を聞いたクラリネット奏者がいる。
そのとき彼は、初めて音楽を聞いた。その後は上手に吹くことを超えて、音楽を創造するようになった。これが成長である。
仕事のやり方をかえたのではない。意味を加えたのだった。

P.F.ドラッカー「非営利組織の経営」-via ダイヤモンド社 刊「仕事の哲学」


昨日の予告どおり、下流から上流へ移行するための秘訣を書きます。
それぞれ個々人の事情はとりあえず置いといて、精神論を書きます。

下流から上流へ登るための必須条件として、第1に一人前に仕事ができるようにならなくてはなりません。
それには地道な努力を怠らないことです。

【その1】地道な努力を怠らない。

そして上記を前提とすると、必要なことはあと1つだけです。

冒頭のドラッカーの言葉にあるように仕事に意味を加えることです。


ドラッカーの言葉の中のクラリネット奏者は、

「上手にやる→創造する。」

というように仕事をもっと広く捉え直しました。

これこそレベルアップです。


同様の例をただ愚直にエンジニアに当てはめて考えると

「動くように作る→使い勝手よく作る」など

プログラミングの仕事に意味を加えることこそ、成長と呼べると思います。


この成長をいろんな角度で何度も何度も繰り返していると、
プログラミングの仕事を、より広く「仕様を策定する」という範囲で捉え直すこと
ができるようになります。これが上流への資格だと思います。


ステージが変わるということは、物の見方が変わるということです。
製造と設計、設計と要件定義では、仕事のやり方を変える必要はありませんが、物の見方が全く違います。
物の見方は勝手に変わるのではなく、変えなければなりません。


上述のクラリネット奏者のように
別のステージに一度立ってみることが、多角的に自分の仕事を見つめるための一つのきっかけになります。


新たなステージに立つ機会を絶対に逃してはいけません。簡単な秘訣ですが

【その2】新たなステージに立つ機会を逃さない。

新たなステージに立つことに臆病にならない人こそ、仕事に意味が追加できるのだと思います。


単純に地道な努力で実力をつけ、新たなステージに立つ機会を逃さず、
自分の仕事に新たな意味を着実に見出して加えていけば、
すぐさま上流工程で必要とするレベルに到達すると思います。