「指揮者に勧められて、客席から演奏を聞いたクラリネット奏者がいる。
そのとき彼は、初めて音楽を聞いた。その後は上手に吹くことを超えて、音楽を創造するようになった。これが成長である。
仕事のやり方をかえたのではない。意味を加えたのだった。」
昨日の予告どおり、下流から上流へ移行するための秘訣を書きます。
それぞれ個々人の事情はとりあえず置いといて、精神論を書きます。
下流から上流へ登るための必須条件として、第1に一人前に仕事ができるようにならなくてはなりません。
それには地道な努力を怠らないことです。
【その1】地道な努力を怠らない。
そして上記を前提とすると、必要なことはあと1つだけです。
冒頭のドラッカーの言葉にあるように仕事に意味を加えることです。
「上手にやる→創造する。」
というように仕事をもっと広く捉え直しました。
これこそレベルアップです。
同様の例をただ愚直にエンジニアに当てはめて考えると
「動くように作る→使い勝手よく作る」など
プログラミングの仕事に意味を加えることこそ、成長と呼べると思います。
この成長をいろんな角度で何度も何度も繰り返していると、
プログラミングの仕事を、より広く「仕様を策定する」という範囲で捉え直すこと
ができるようになります。これが上流への資格だと思います。
ステージが変わるということは、物の見方が変わるということです。
製造と設計、設計と要件定義では、仕事のやり方を変える必要はありませんが、物の見方が全く違います。
物の見方は勝手に変わるのではなく、変えなければなりません。
上述のクラリネット奏者のように
別のステージに一度立ってみることが、多角的に自分の仕事を見つめるための一つのきっかけになります。
新たなステージに立つ機会を絶対に逃してはいけません。簡単な秘訣ですが
【その2】新たなステージに立つ機会を逃さない。
新たなステージに立つことに臆病にならない人こそ、仕事に意味が追加できるのだと思います。
単純に地道な努力で実力をつけ、新たなステージに立つ機会を逃さず、
自分の仕事に新たな意味を着実に見出して加えていけば、
すぐさま上流工程で必要とするレベルに到達すると思います。