レベルエンター山本大のブログ

面白いプログラミング教育を若い人たちに

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プログラミング教育の目的は、職業訓練ではなく課題解決力であるとは本当か?

子供向けのプログラミング教育については特に、職業訓練ではないのだからプログラミングスキルを身につけることを目的にしてはいけない。課題解決力を身につけることを目的にするべきだ。

 

上記のようなことは、子供向けプログラミング教育を義務教育化するなかで、すごく言われていることです。

 

確かに、若い人が「目的」に据えるのはできれば応用の効く抽象的なスキルであるほうがよいでしょう。

だが、教育する側として現場にいると、そんなことで子供は付いてくるだろうかという感覚になります。

 

例え話に引きずられすぎるのはよくないとしても、考える角度を変えるには良いでしょうから、英語教育に例えて考えてみます。

 

プログラミングに関する冒頭の文は英語教育に置き換えると以下のようになるかと思います。

子供向けに英語教育を行う目的は、職業訓練ではないのだから会話スキルを身につけることを目的にしてはいけない。国際感覚を身につけることを目的にするべきだ。

 

この目的をもって英語教育をやった結果、日本の英語教育はどうなったでしょうか。

綺麗な文法にやたらと気を取られて、「会話スキルは全く育っていない。」「外国の人と話すことは怖い」となっていないでしょうか。極論でした。話を戻します。

 

考えたいのは、目的としている抽象概念に到達するためにも、スキルを習得することも大事なのではないかということです。

 

別の角度で、RPGに例えます。

目的は大魔王を倒すことだとして、レベルアップの実感のないRPGは続かないと思います。

「スキル習得」は興味や関心を維持していくための、ゲームでいう魅力付けの要素です。

 

だからプログラミング教育についても、目的は「課題解決力をつける」でよいとしても、時代にあったスキルを適切に身につけていくことを、除外しなくて良いのではないでしょうか。

 

そもそも冒頭の文章で「スキルをつけることを除外しているわけではない」のですが、目的一直線では現実的ではないなと思う今日この頃です。