レベルエンター山本大のブログ

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顧客中心のWebサービス開発アプローチを真剣に考えた結果

顧客を中心として、Webサービス開発のアプローチを考えた時に、大きくは2通りのアプローチがあると考えています。

1)仮説検証アプローチ
想定顧客の仮想課題を見いだし、想定顧客に近い人にアプローチして仮説検証を繰り返すことで製品化する

2) 課題発見アプローチ
付き合いのある顧客とじっくり付き合う中で、課題を発見し解決策を製品化する
※ アプローチ名は勝手につけました。

この2つは、顧客を発見するタイミングが異なると考えています。
1)はアイデア発見後にリアルな顧客を見いだし、2)はリアルな顧客と繋がってから課題を見いだしてアイデアを出します。

僕のチームでは、2)の課題発見のアプローチに取り組んでいます。
教育で関わらせていただいているお客様や、請負開発に関わらせていただいている、既存のお客様が取り組んでいる課題を知り、それを助けるために製品を作るという進め方です。

クロノスでは標準的な製品開発アプローチとして、1)のように仮説的に考えたアイデアをベースとして、仮説検証していくアプローチも取っています。これも顧客の広がりがあって良い方法論だと思います。
1)の方が製品化までの道のりは短くて済むというメリットもありそうです。

ただ、1)の様な進め方でいくつも取り組んでいるのですが、
たどり着いた結果が顧客にとって価値のない課題を解決する製品になることもありました。

これは「アイデア「リアルな顧客の課題」を中心に捉えておらず、あくまでも「想定顧客」の「想定課題」を解決するためのアイデアであるがゆえに発生していたのではないかと考えました。
ペルソナなどを置いて具体化を進めるのですが、常に顧客課題の具体性には物足りなさを感じます。

「顧客の課題」や「顧客のニーズ」って、仕事や生活を総合的に理解しつつ、しっかり観察していないと出てこないと感じます。
さらに課題は、既に顧客が持ってる解決策で満足していて、それほど解決を必要としていない場合も多いです。

顧客を知るというのは、簡単な話ではないということに気づき、僕らはまだ「顧客を知る」ということすら知らないと感じました。
だからリアルな顧客を知る事もやっていかなくてはいけないアプローチだと感じています。

我々のお客様も大変忙しいお客様ばかりなので、お客様と付き合う中で課題を聞き出すこともそれほど簡単ではありません。
しかしながら、仮説だらけのアイデアから顧客を探すことや、見つけた顧客の真意を探すことも大変な仕事です。
そう考えると顧客中心での製品開発は第1顧客のニーズとして確実性があるという意味では効率が良い努力だと思います。

さて、お客様の課題を知るということに取り組むと小手先ではいけないので我々も結構パワーが必要です、
だからあらゆる顧客をターゲットにしてはダメだと感じています。
特定業界の、特定企業の、特定の人をまずはターゲットに見据えて、真摯に向き合ってみることが必要かなと感じています。

クロノスは開発でも教育でも、良いお客さんに恵まれているので取り組み甲斐もあります。
今現在で言うと、僕のライフワーク的な仕事である教育分野での課題解決を何らか取り組みたいなと思っています。

教育現場を僕らの製品が変えられたら、素晴らしいなと夢見ています。