昔コンパの帝王と呼ばれた大学の友達に聞いた話だけど。
「コンパで成果を上げたいなら「へー(知らなかった)」と言わせるより「あー!(あれね or なるほど)」と言わせろ」という格言(?)がある。
「へー」という反応は、相手が驚きを感じている。
「あー」という反応は、相手が共感を感じている。
驚きと共感は相反する感情ではないが、コミュニケーション能力として価値が高いのは、まちがいなく「共感を得る能力」だ。
驚きは常に与え続けることが出来ない上に「知識をひけらかす奴」と反感を買う可能性すらある。
それに対して、共感を得る能力は、コミュニケーション上デメリットはない。
そういうことで、例題。
冒頭のコンパの帝王は「あー」と言わせるために、ローカルな地理に詳しかった。
地理は共感を得やすい。一つの理由は、当人の日常に密接だからだ。
そのうえ「どこに住んでる?」「どのあたりで働いてる?」という話題は誰に対しても失礼がなく、不自然でもない。
「あーあの駅の近くって、商店街があるねー。」
って、自分のよく知る地理を知ってると親近感がわく。
ただ「あそこの角のあの焼き鳥屋がうまいんだよ」は、NG。
なぜなら、反応として「へー」が帰ってくる可能性が高いからだ。
反応として「あー」が帰ってくる会話がいい。
例題2
僕は講師を仕事としてやることがあるんだけど、しっかり覚えてほしい箇所を教えるときは、
2回「あー」1回「へー」を心がけるようにしている。
腑に落ちない部分が半分以上を占めてしまうと、その先が不安になるからだ。
不安がある状態は、必要以上に理解を妨げる。
失敗談として、僕の経験がまだ浅い頃は、ずっと「へー」と言わせる講義をしていた。
それが教えるってことだと思ってた。
でも「へー」を連発してると、どうにも受講生の理解度も満足度も低い。
難しいことを話してるのではないし、積み上げ積み上げで体系的に話してたのに、
徐々に受講生がパニックになって、わかるはずのことでもわからなくなる傾向が強くなってしまった。
「あー」と「へー」のバランスを変えたら、劇的に理解度が高まる。
でも「あー!」ばかりをやっていたら、発展性のないコミュニケーションになる。ただの雑談ってことだ。
※ 異性に対するコミュニケーションは「あー」ばかりで良い。共感そのものが価値である発展となるからだ。
発展性の高いコミュニケーションを考えると、「あー」に「へー」を時々加えると良い。
「あー」と「へー」のバランスを考えた、シミュレーションを積み重ねるとコミュニケーション二強くなる。
コミュニケーションが苦手だと思ってるなら、あーと反応が帰ってくることばかりを狙って話せばいい。
自分だけが知ってるだろうなってことを話すんじゃなくて、相手も知ってそうなことを狙うんだ。
そこにちょっとだけ「へー」を足すんだが、「へー」って言わせたいって言う気持ちを抑えて「あー」を言わせる方が難易度が高いからまずは「あー」だけ言わせると良いんだ。