仕事に幅を持たせるポリシーコミットパターン
仕事を達成しようとするとき、
あらかじめゴールを決めて始めるのは点を目指すことですが、
あらかじめポリシーを決めて始めるなら対象は面になります。
仕事を御願いする時の状況を考えると
「資料のコピーを10枚とって!」
というのと、
「資料のコピーを会議の出席者分だけとって!」
というのでは、動く側の意識が変わります。
後者の言い方なら、気の利く人なら会議室の出席者の席に並べておいてくれたりするでしょう。
「10枚」という点ではなく、「会議の出席者分」という、
10と言う数字を導き出した根拠となる方針を提示しておくことが仕事の成果に幅を持たせることになるのです。
仕事をゴールという「点」をめがけて仕事をやろうとすると効率が悪いことが多いのです。
だから顧客や上司から仕事を受け取る際も、ゴールをコミットして仕事を始めるよりも、
ポリシー(方針・指針)をコミットして仕事を始めてみたら成果を挙げるのは難しくありません。
要件定義の際に、顧客に依頼を出すときも、
「暗号化の対象となるデータ項目を決めてください」というのではなく、
「暗号化の対象を決める基本的なルールを決めてください」というのでは、
仕事を出す側としても、出し方が容易になりますし、
その後に作業をする際にも、"面"で目的が意識できているため幅が広がるのです。