レベルエンター山本大のブログ

面白いプログラミング教育を若い人たちに

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開発現場の掟で人生のコミット

開発現場の掟という本を書いた、第一の動機は「はじめに」でも書いたように、

この業界が見失っているあるべきエンジニア像を模索することでした。

しかし、実はもう一つ本を書き始めた頃から決めていた非常に不純な動機がありまして。。。



この本の「謝辞」の最後で、「この本を捧ぐ」ということを書きました。

この本の発売の日、2009年4月9日に僕は、ある女性にこの本を捧げに行きました。



編集担当者さんや、イラストレーターさんに頼んで指輪の絵を描いてもらっていました。

2年掛かった本だから、給料の3ヶ月分の指輪より想いはつまってるかなと。


思い出深いレストランで、その本を開きました。

謝辞の文章だけでは、誤解があるかもしれないのでわかりやすい言葉をペンで書き加えていました。

彼女は、とても驚き、そして涙をこらえて、そわそわと変な動きをして。

ワイングラスを持つ手が震えていて、首を振るのが精一杯の様子でした。

縦に振ってくれました。


恥ずかしがりだから、店内の人を巻き込んだような

派手な演出は嫌いだと思ったので、周りのお客さんに聞こえないようにひそひそ話をしました。


彼女は手紙が好きで、節目節目には手紙がほしいと言っていました。

だから、ちょっと分厚いお手紙として、この本をプレゼントしました。

「お手紙ボックスに入らないじゃない。」

と彼女は目から大きな雫を流しながら、そして笑いながら言ってくれました。


この本は、こういう意味でも一生忘れられない本になりました。

開発現場の掟 (プロの鉄則) エンジニアが現場で生き残るための極意 (開発の現場セレクション)

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