速読よりも熟読。
伊藤直也さんが読書について以下のように話していたらしい。
・読書とは「考えること」の触媒。あらゆる他の情報から隔離された状態で2〜3時間はそれについて徹底的に考え続けることが出来る貴重な集中時間
学び続ける意志は未来を切り開く - tomomii日記
・本質的かつ、読むのに時間のかかる書籍を繰り返し読むことが結果的に成果を生んだ
前々から、僕も感じていたことで共感した。
僕が感じたのは、
情報収集よりも、考えることに比重をおく
ことだ。
実は、情報化時代はとっくに終わったんだろうと思ってる。
というより完成したんだろう。
この完成形の情報化時代では、ほおっておくと、
あふれる情報収集に躍起になって、考える時間をとらなくなりがちだ。
情報は、インターネットで安くなったから、
情報量はそんなに重要じゃなくなったのに。
いや、そうじゃないな。
情報量はいまでも大事だ。
判断を下すときに、情報量とその情報の分析がとても大事であることは、
任天堂の起死回生の立役者である岩田社長が言うのに共感するし。
判断は、情報を集めて分析して優先度をつけることだ
ほぼ日刊イトイ新聞 - 社長に学べ!
安価で手に入る情報が多くなった分、
情報量だけではなく、個人のフィルターの錬度や精度がものをいうんだと思う。
何を知っていて、それをどう捕らえているか、どう自分の言葉にしているか。
僕も、毎日ニュースサイトの記事やブログを見ては何かを学んだ気になってしまうし、
本も次から次へと気になったら手当たり次第購入してしまうんだけど、
正直、情報過多で処理でききれていないという感覚に陥ることがある。
幅広いアンテナは常に広げておく心がけは必要だけど、
別の次元で、自分にとって大事な本を見つけたら、じっくり何回も繰り返し読んで、
影響を受けながら「考える」ことを繰り返すことには、もっと価値を置いて良いと思う。
「速読」を勧められてて、いろいろためしてみて確かに読むのは速くなったんだけど、
そんなすさまじい速さで読む必要はなくて、気になる文章があったら立ち止まれるぐらいのペースが良い。
時には、本を閉じて今の言葉を思い返す。言い換えてみる。人に説明してみる。
僕が実践してる読書のコツは、
文字を頭の中で音声に変換しない
っていうことだけ、音声に変換して読んでしまうとペースが落ちる。
かといって、イメージで捉えるとかいうほどの大仰なことでもなく、
口の中で、「うー」と小さく唸りながら本を読んでみると、
音声に変換できず、そのまま情報として捉えようとするので速く読めるようになった。
これならたぶん誰でもできるし、とりあえず2倍ぐらいは速く読めるようになると思う。
あとはアウトプットだろう。
アウトプットの質と量が価値を持つ時代になっているんだ。
ブログも、プレゼンも、「考える時間」としてはとても良質なので
読書と共に持つべき時間だと思う。