レベルエンター山本大のブログ

面白いプログラミング教育を若い人たちに

作り手の見えるITの開発

IT業界は「モノ作り」の業界ながら、作り手があまり目立たない業界です。

作り手を目立たせる、憧れの存在にすることがIT業界を良くする1歩ではないかと思っています。

たとえば、「映画館に映画を見に行くとき、あなたはどんな基準で映画を選びますか?」

僕は多くの場合、まず監督で選びます。
監督の思いやこだわりって随所に表れてきて、その作品の面白さを決めると思うからです。
また、その監督の視点や感性で選んだテーマやストーリーであれば自分と合うだろうと思えるからです。

最初は作品のファンになるのですが、同時に作り手のファンになって、その人の作品を追いかけるという傾向が僕にはあります。
この傾向は、僕の場合映画に限らずいろんなものを選ぶ際に共通しています。

「誰が作ったものか?」というのを意識することを当たり前にすると、作り手の市場価値は高められるのではないかと思います。

伝統工芸品とか美術品なんて、同じモノでも価値を左右するのは作り手ですもんね。


IT業界もモノ作りの業界ですが過去、「誰が作るか」という部分はどうでも良かったといえます。
業界内でも「あの人があのプロジェクトのPMだった」というのはほとんど知られていませんでした。

しかし、その状況はだんだんと変わってくるのではないかと思っています。

いままでITサービスと作り手が紐づかなかったのは、ITサービス産業の担い手が大手SIerさんだったからだと考えています。
大規模なシステムを大規模な人数で取り組んで責任の所在を分散化していました。
だからITサービスに作り手は結びつかなかったのではないでしょうか。

クラウドが当たり前となってきて、企業のいろんなシステムが外部のサービスを組み合わせて使われるようになってきました。
個人個人もクラウドサービスを使っています。
それらの作り手は、少人数のチームでスタートすることが多いです。

こうなってくるとITサービスにも「作り手」が紐づいてくるように思えます。
スティーブジョブスやビルゲイツといった、ごく少数のスーパースターだけではなく
小さなITサービスでも「作り手」の顔が出てくることになっていくと思います。

日本でも、楽天アメブロはてな、などなど作り手の顔が見えるようなサービスも多くなってきています。
でもまだ、会社の社長さんが有名って言うレベルです。

この会社のこのチームがつくったならちょっと使ってやろうか。
というような「チームに対するファン」が生まれてくるような
業界の文化になっていったら、きっと作り手は今よりもっと報われるし、
この業界に憧れるような人もたくさん出てくるんじゃないかと思います。

作り手は、お金なんかでモチベーションが上がるわけではなく、たくさんの人に作品を見てもらって、使ってもらって、自分のこだわりポイントをちょっと褒めてもらえると俄然やる気がでるもんですから。

そういう業界になれば良いなと思っています。
ウチも社長や役員が有名になるのではなく、チームが有名になって皆に憧れられるような会社にしたいです。

願わくば、全てのエンジニアに代表作と呼べるようなモノができるようになれば嬉しいです。

それがエンジニアとしてのキャリアパスの一部になるような会社です。

とはいえ、いまのところ捕らぬ狸の皮算用なので、まずは良いサービスを生み出し使ってもらえるように進めていきたいなと思っています。