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年収1000万円当たり前の時代の到来、続・属人性をつきぬけろ

これから書くのは、ツイッターやブログやyoustreamを使うのが、
ITに関わりの深い業界以外でも当たり前になった現在という時代の、常識の再確認だ。


現代は、属人性が価値の源泉となる時代だと僕は捉えた。


その現代とは、インターネットの双方向性が強化された時代背景であり
以下のような言葉で表現されることが多い。
 (1)コンテンツの時代
 (2)編集の時代
 (3)個人の時代

もしくは、もう古い言い方だけれどWeb2.0が当たり前になった世界だろう。


ところでそういった個人レベルの活動が注目されるのは
ブログやTwitterといったソーシャルメディアに関わることだけではない。


以前に書いた、属人性をつきぬけろというエントリでは、IT業界から派生したソーシャルメディアやコンテンツを提供する企業群が、旧式のIT業界という概念から一歩進んだ別業界であるということを表現した。


いままで旧式のIT業界は如何に誰でもできる仕事を生み出すかということに躍起になっていた。
しかし、新しいIT業界では属人主義こそが価値の源泉だと考えられている。


旧式のIT業界の仕事は、建築業界に例えられてきた。
しかし新しい業界の仕事は、例えるなら映画監督のような仕事だ。
多様な映画監督の仕事の中で、特に個人の趣味・嗜好・哲学を作品に表現して、
世に問うという点が類似しているように感じる。


その人の個性哲学、およびリコメンド(推奨)価値とし、売り物とする仕事はさまざまなサービスを考えるうえで当たり前の価値となっている。


こういう時代には、個人が発言力を持ち、価値を生み出しやすいと感じる。
属人性を生かした価値創造が、個人への報酬の増加につながる社会はもうすぐだと思う。


属人的な価値といいながら、その人の寿命よりも長く価値を提供することがある。
それはこのブログのエントリにも書いた、あるエンジニアの生涯をかけたプロダクトを、
その人の急死後に世に出した話でもそうだ。
或るエンジニアの生き続ける魂 - 山本大の日記
死してなお個人の作品が世に残りやすい時代だなということだ。


今までの世界では、ある人が生涯かけて蓄積した知識や思想は、基本的にはその人物の寿命と共に消えるものであった。
例外として、特別な偉人や著名人の発言、クリエイターやエディター(編集者)など物を作ることを仕事にしている人々の発言だけが後世につたわっていた。そういった人間は非常に少数だ。


しかしながら、現代は一般人の属人的な成果が生き続ける時代だ。


たとえば、ブログなどによる取捨選択の履歴は非常に有意義な情報のフィルタリングとしてずっと機能する。情報過多に対する手段としてずっと有益でありうるのだ。


属人性が価値を生む時代について再確認した。
それをどのように報酬につなげるかという仕組みについて考えなくてはならないだろう。


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