成果を挙げるものは、仕事から始めない、計画からも始めない、時間から始める。
ドラッカー
この言葉は、僕が受け持つ新人研修のクラスの中で、繰り返し言っている言葉だ。
成果を挙げるために最重要なことは、時間による舵取りだ。
言い換えれば、優先順位の第1位に時間管理を置くことだ。
これはマネージャーのみならず、成果を求める全ての人に言える。
新人研修の中で、グループ演習にて擬似プロジェクトを沢山やってもらっているのだが、
これはマネジメントの実証実験ができる貴重な環境だと思う。
既に、僕の受け持っていたクラスは4回ほどの擬似プロジェクトを経験しているのだが、
初めてグループ演習をやったときは、どのチームの成果も目覚しいとは言い切れないものだった。
しかし、上述のドラッカーの言葉を言い聞かせてやると
2回目の演習では、目覚しい成果を出したチームも出てきた。
やはり、時間を上手くコントロールできたチームのみが成果を出す。
ところが、3回目以降の演習、少し難しい演習になったときに、2回目で成果をあげられたチームが
あまりパッとしなかった。
これは、時間管理を「始めの時間割り」程度にしか思っていなかったのが
間違いのもとなのかもしれない。
ドラッカーの言葉を言葉通りに受け取ると、
たしかに「始めにタイムテーブルを決めよ」という程度に聞こえる
しかし、ドラッカーがその言葉に込めたのは
優先順位の第一に時間を据えよ
ということである。
常に、時間から始め、時間を注視するべきであるということだ。
演習グループのあるチームは、タイムキーパーをひとり置いたのだが、これは不十分だ。
ドラッカーの言葉を徹底するなら、全員がタイムキーパーであれということだ。
時間の配分、残り時間、自分の単位時間当たりの生産性について、
意識しながら仕事に取り組むのだ。
今週から、研修の目玉である、2週間の開発演習が始まる。
時間を優先順位の第一位に据えるべきであることを
このブログを見た受講生だけが知ることになる。