レベルエンター山本大のブログ

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成長の原則:チャンスをつかみ夢を実現させる者、責任を負う者

うちの会社の後輩で、中核メンバーの2人(id:kiy0taka,id:jyukutyo)がInfoQカンファレンスに行ってる。


id:jyukutyoという人は、どこにでもあるチャンスをつかみ、夢を作り出し、行動力で夢を叶えた。
そして夢を叶える過程で、すさまじい成長を遂げた。
(id:kiy0takaは今日は置いとく。)


まったく別で、もう一人がんばっているメンバーid:yamasahiを紹介したい。
彼は「最終責任を負う」という他のメンバーがまだあまり経験していない状況を味わっている。
これも成長の大きなキッカケだと思う。

チャンスをつかみ、夢を実現させる者

id:jyukutyoid:kiy0takaが、InfoQカンファレンスに行って
ロッド・ジョンソンに会うという長年の夢をかなえた。
なんでも、ロッドと飲みにまで行ったとか。


思い返せばid:jyukutyoがまだこの業界に来て間もない頃、
僕は、彼にロッドの実践J2EEシステムデザインをおススメしたのだが、
id:jyukutyoは、僕などよりもずっと深くはまり、何がどこに書いているか覚えるぐらい熟読した。


実践J2EEシステムデザインという本は、当時僕もすごくハマって
いろんな人におススメしていたのだが、分厚くて非常に高価な本であり、
高度な話題が中心でもあったので、多くの人は「ふーん」と聞き流していた。


しかしid:jyukutyoは、当時からおススメされた本は手当たり次第に読破するというスタンスをとっていた。
多くの者に平等に与えられたチャンスだったが、それを見逃すか掴むかは本人次第なのだ。


彼は、あの本をおススメした僕以上に吸収した。そして自分の夢を見つけた。


いつかロッドジョンソンに会うという夢だ。


これは同じ本を読んでいても、僕が持つことはなかった夢だ。
夢を定義することは、夢を実現させるために、最も重要な第1歩だ。
夢を定義する能力について、id:jyukutyoは僕よりも優れている。


そして、彼の夢は現実となった。
彼は、誰にでも訪れるチャンスをつかみ、自分の行動によって夢を発見し、夢を定義し、夢を叶えた。

そして夢を叶える過程で、目覚しい成長を遂げた。


今日彼は新しい夢を持って帰ってくるに違いない。


この内燃機関を持っている人間は、成長が止まらない。
すばらしいことだ。
僕も見習いたい。

責任を負う者

同じ頃。
もう一人、日陰でがんばるメンバーがいた。
id:yamasahiというメンバーは、id:jyukutyoid:kiy0takaと同期の一人だ。


彼はこの数ヶ月、社内でプロジェクトチームを率いている。
教育テキストの製作という仕事なのだが、チームを率いることや納期があることなど開発プロジェクトとほとんど変わりない。
若いエンジニアを引き連れて次々とタスクをこなし、連日の納品作業を進めており、
彼が成果物のチェックをして、責任者として顧客に納品するという役目を負っている。


しかし、この仕事はエンジニアのテクニカルスキルという意味では、目立って成長要素のある仕事ではない。
傍目には地味な仕事だという風に写るかもしれない。


この仕事の中で、幾つか要件違いによる手戻りがあった。これはチェック漏れや要求の取り違いである。


同期の2人がInfoQカンファレンスで多くの世界の著名人に出会っている頃に、
id:yamasahiは、仕事で手戻りを食らったので、同期の派手な様子と比べて自分の立場のギャップに凹んでいた様子だ。


彼自身気づいていないかもしれないが、僕から見るとid:jyukutyoに負けないぐらいの良い経験をしていると思う。


彼が責任を引き受けてくれたことはもちろん高く評価しているし、
顧客からダメ出しを受けて責任を感じ、自分自身で痛手を受けている姿を見て好ましく思っている


僕が、下の立場で仕事をしているときには、ミスをしたら上司からの評価は下がると思っていた。
しかし、上の立場になってみるとミスをすること自体は好ましいものだと思う。
ミスしたあと責任を取るつもりもなく責任転嫁したり、誰かに尻拭いをさせたりすることは評価を下げる。


しかしミスをしても挽回するために踏ん張ればそれは、すんなり仕事を終える以上に頼もしい。
なぜなら、ミスは誰にでもあるし、どこのプロジェクトでもあるからだ。

予期せぬことや予期せぬミスのないプロジェクトはない。
ならば、どうやって挽回するかという方法論を沢山持っている者こそ信頼して任せられる。
たくさんミスをして、キチンと挽回して、方法論を持っている人のほうが
ミスなくスマートにやってこれている人よりも頼もしい。


だからミスを責める気はない。どうやって挽回するかに注目している。


ミスすることや、それを自分の責任で取り返すことの苦しさを知っていること、そういった責任を負う怖さや、痛みを知っていること。
そこに至る経緯を経験していることが最良の経験であり、彼はそれを味わった。


彼がそういう経験をしたことで、僕は次の機会になんらかの案件を任せたいなと思う。
彼には、次にリーダーシップをとる機会を与えられたときに、上手くやるにはどうすればよいのかを考え抜いてほしい。


今日は、社内のエンジニアカンファレンスもあった。
僕はどうしても忙しくていけなかったのだが、そういった催しをやって発表者が沢山いること自体が成長のキッカケを自らつかんでいることであり
間違いなく、成長していっていることだろう。


成長する後輩達を見ていて、この大不況であっても乗り越えられるパワーを感じている。