ウチの会社では中国人の新人を採用していて、
新人教育も社内で行っている。
そんなことで、これからしばらくの間、僕が講師だ。
今、観ている新人は3名で大学で4年ほど日本語を学んでいるため、
かなりのコミュニケーションはできる。
しかし、一番の問題は「文化の違い」だ。
人間は十人十色だから、一概には言えないけど、
かの国は「主張を通した者が正義だ」という性格の人が多いと感じる。
本当に多い。僕が過去に見てきた中国人の新人は8名ほどだけど、6人がそうだった。
どういうことかというと
「けど、でも、しかし」と、自分を正当化するためにたくさんの言い訳をする。
この癖を直すところが、中国人を日本の開発現場で働いてもらえるように
指導する中では一番重要だと思っている。
日本人は、やっぱり言い訳が嫌いだし、
こちらが指摘することに対して、的外れな主張をされても、
そのような主張を認めるわけにはいかない。
例えば、技術習得に遅れが出てきている人に対して指摘すると
「でも、山本さんは、Aさんより私が技術について、
がんばらなくてはいけないとおっしゃいましたが、
私のほうが、Aさんより1本多くプログラムをかきました。
そのことは認めてくれないのですか?」
と詰め寄られたりする。
Aさんもがんばらなくてはいけないレベルなんだ。
50歩100歩の差ではある。
指摘に対して、大意を受け取らずに、小さなことを主張して、
自分を正当化しているようにしか受け取られない。
たとえ僕を言いくるめたとしても、現場でプロジェクトリーダーに対して
こんなことを言ったところで受け入れられるはずも無い。
そもそもの自覚の問題でもある。
ということで、中国人を教育するときには、
「指摘を受け入れ、主張を抑える」
ことを第一に教えなくてはいけないと思う。
面白いもので、
日本人の新人には、まったく正反対のことを徹底させるのが鉄則だ。
「自己主張をしろ、反骨精神を持て」と。